現在日本には約57,000店舗ものコンビニがあり、従業員の募集も非常に多いです。特にスキルも不要で、年齢さえ満たせば誰でも気軽に応募できるため、アルバイトの定番といっても過言ではありません。そんなコンビニバイトですが、田舎と都会ではどのような違いがあるのでしょうか。
特に暇で楽なバイトを探している方にとってのポイントは「楽かどうか」になると思います。田舎のコンビニバイトはよく夜が暇、などネット上で書き込みなどを見たりしますが、本当に暇な時間帯は夜勤なのでしょうか?
そこでこの記事では、コンビニバイトでも特に田舎の現状を調査してみました。仕事内容やピークタイム、時給、メリットデメリットなど様々な観点から、他の立地のコンビニとの比較を交えてご紹介します。
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田舎のコンビニバイトの特徴とは
実際、田舎のコンビニバイトはどのような現状なのでしょうか。田舎ならではの特徴をご紹介します。まず、田舎はそもそも人口が少ないので、コンビニの数自体が少ないです。そのため、勤務先のコンビニから距離がある場合も珍しくなく、通勤に自転車や原付、車が必要になることが多いです。
次に、田舎の場合はコンビニ=24時間営業とは必ずしも限りません。セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンなど大手チェーンのコンビニは24時間営業であることがほとんどですが、田舎には名前も知らなければ、見たこともないコンビニも少なからず存在します。
そして、そういったコンビニは24時間営業でない場合が多々あります。理由としては、そもそも田舎は深夜に利用するお客が少なく、24時間営業するメリットがないからです。また、営業時間が短くて済めば、従業員の雇用も必要最低限で済むので、人件費を抑えられるというメリットもあります。
こういった点も理由の一つでしょう。ただ、大手チェーンも田舎にたくさん店舗を構えているので、そのような店舗では24時間営業がほとんどなので夜勤をすることも普通に可能です。また田舎でも求人の募集などは頻繁に行っている場合が多いので、一般的なバイトが少ない田舎では、コンビニバイトは候補の一つとしてありがたい存在となるでしょう。
忙しい時間帯について
コンビニの仕事は接客(レジ)がメインなので、お客が多いピークタイムが忙しい時間帯であり、コンビニの立地によって差があります。駅周辺のコンビニだと、サラリーマンの出勤時間にあたる朝7時~9時頃がピークです。大学や専門学校周辺のコンビニは、学校帰りの時間帯にあたる夕方17時~夜20時頃がピークです。
一方、田舎のコンビニは平日と休日で異なります。平日はお昼休みの12時~13時頃と、小中学生が学校帰りの時間帯にあたる夕方16時~17時頃がピークです。休日も小中学生の利用が多く、朝10時~昼14時頃までとピークが長いです。特に田舎の休日のコンビニは、自宅周辺に遊び場が少ない小中学生にとって、溜まり場として都合が良いようです。
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暇な時間帯について
反対に暇な時間帯はお客が少ない時間帯で、これもコンビニの立地によって多少異なります。学校周辺に立地するコンビニは例外ですが、お昼過ぎから夕方までの時間帯はお客が少ないコンビニが比較的多いです。
また、こちらも都会の繁華街に立地するコンビニは例外ですが、深夜はどのコンビニもお客が少ないです。特に田舎のコンビニは、日によってはほとんどお客が来ないので、清掃や補充などの業務が終わったらシフト終了時間までひたすら暇つぶしになってしまいます。
深夜のコンビニはワンオペ?
まず田舎以外の立地だと、深夜でもそれなりにお客が来店するので、最低2人は常駐しているケースが多くなります。一方、田舎の深夜は前述のとおり極端にお客が少ないため、ワンオペとなっているコンビニが多く占める形となっています。
お客が少なければワンオペでも何の問題も無いように思えますが、実はワンオペは想像以上に大変な場面が多いです。というのも、深夜は機器の清掃や商品の陳列・補充をはじめ、おおよそ2時以降は新聞や雑誌、弁当・おにぎり・パンなどの検品や廃棄など、やるべき業務が多くなる場合もあります。
これらの業務中に一時的にお客が多く来店した場合、接客と同時並行で作業を進めなければならず、接客中は当然他の作業が滞ってしまいます。また、稀なケースですが勤務シフト時間内に仕事が終わらない場合、状況次第では残業を依頼されることもあります。簡単ですが、以上が田舎のコンビニバイトの現状です。
田舎のコンビニは楽で暇な時間帯が夜勤?
さて、本題ですが田舎のコンビニバイトの夜勤は楽で暇!という噂などを良く聞きますが、この噂は本当なのでしょうか?前述のとおり、ワンオペの時間帯とまれに起こるお客来店のピークが重ならなければ、比較的楽な時間帯です。これは田舎に限った場合であることが多いです。
田舎ならではの特徴という所でしょうか。田舎以外にあるコンビニのほとんどは24時間営業が当たり前ですし、深夜でもお客がゼロの時間帯はほぼありません。特に繁華街にあるコンビニは、深夜の方が来店するお客が多く業務も多いのでむしろ、午前中や夕方より忙しくなるほどです。
田舎のコンビニで深夜の時間帯は商品の搬入などないですが、駅前など立地によっては深夜の時間帯に大量の商品が納入されるので品出し、商品の陳列などをずっとする可能性もありますので、夜勤の忙しさが田舎と正反対となっている店舗もあります。
また、楽というのは「楽」の基準が何かによっても変わるでしょう。確かに、田舎のコンビニはお客が極端に少なく、やるべき業務が一通り終わってしまえば業務に追われることがないため楽に思えるかもしれません。ですが、何もしなくていい時間というのは捉え方によっては、辛く感じます。
終業時間が来るまでの間暇を持て余し、退屈な時間が長く続くと捉えることもできます。こう捉えると、人間は何か作業をしていた方が時間の経過を早く感じるため、深夜の田舎のコンビニバイトは「楽ではない」という結論に至ってしまいます。まとめると「楽かどうかはその人の考え方・捉え方次第」というところではないでしょうか。
田舎でもコンビニ仕事内容は変わらない?
コンビニバイトの仕事内容は、田舎と都会で大きな違いはありません。大きく分けて接客(主にレジ)、陳列・補充・廃棄、清掃です。コンビニごとに多少の違いはあるにせよ、ほぼ以上になります。一見仕事の種類は少ないですが、それぞれ作業量は非常に多く内容も細かいので、覚えるのは大変です。
深夜の時間帯は来客も少ない、ということで大掛かりな清掃業務をする場合もあります。ポリッシャー(バフマシーン)という機械を使って床を磨いたりしたり、コーヒーマシンの清掃など深夜は接客よりも主に掃除をする時間帯となっているような感じです。もちろん普通に品出しなどの業務もあります。
ちなみに、田舎のコンビニならではの特徴として、夏場の夜、店の外の明かりに虫が集まりやすい点があります。なぜなら、田舎は周辺にコンビニ以外のお店が少なく、夜に明かりがついている場所が無いからです。また、田舎のコンビニの周囲には自然が多いため、普段見かけないようなサイズの大きな昆虫を見かけることも多々あります。
虫が多く集まるとその分清掃の手間も増えるので大変です。よって、特別田舎でしかないコンビニの仕事というのはなく、コンビニバイトが未経験でもすぐに出来るような仕事が多くなっているので、不安になることはないでしょう。
田舎のコンビニ深夜バイトのメリット
メリットは、やはりコスパの良さではないでしょうか。深夜は極端にお客が少なく暇であるにもかかわらず、時給が25%UPで支払われます。夜22時以降であればどのバイトの時給も条件は同じですが、田舎のコンビニは業務量こそあるものの、肉体的な負担はそれほど大きくないため働きやすいといえます。
そして精神的にも楽となる可能性が高いです。中でも深夜という特性上、人間関係を気にしなくても良いということがあります。特に田舎はお客が極端に少ないため、接客で会話をする機会も限られます。また、深夜はワンオペの時間が長いため従業員同士のコミュニケーションもごく僅かです。
田舎のコンビニの深夜は立地と時間帯も相まって、人間関係が極めて希薄といえるでしょう。また、これはコンビニによるのでメリットとして強くおすすめはできませんが、販売期限切れで廃棄予定のお弁当やおにぎり、パンなどを持ち帰ることができるケースもあります。
金欠な一人暮らしの学生やフリーターにとっては非常にありがたいです。
田舎のコンビニ深夜バイトのデメリット
メリットとデメリットは表裏一体です。前述のとおり、暇で時間を持て余すこと=何もしなくてよいと捉える方にとってはメリットですが、そうでない方にとってはデメリットでしかありません。特に田舎の深夜のコンビニは、1~2時間1人も来店しないことも珍しくありません。
やるべき業務が全て完了しお客も来ないと、何もせずに立ったままの時間がひたすら続くので、ある意味忍耐力が必要ですが、コンビニによっては座ってぼーっとしているだけでOK、という所もあるので、このような場合は後述しますが眠気との戦いが問題になるでしょう。
また、これは田舎に限ったことではありませんが、深夜のコンビニはいわゆるヤンキーや酔っ払いも多く来店します。むしろヤンキーは田舎に多い傾向にあります。そうなれば必然的にトラブルに巻き込まれる可能性も高くなり、最悪の場合、警察沙汰になることも珍しくありません。
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この点は大きなデメリットとして認識しておく必要があるでしょう。また夜勤ということで眠たくなるの当然です。生活サイクルが昼夜逆転している方は別ですが、深夜なので人間は当然眠たくなります。しかし、どんなに暇で時間を持て余しているからといって、時給というお給料が発生している以上、寝てはいけません。
眠気に襲われた時は、防犯の観点からも店内をゆっくり回遊し、陳列の修正や商品のメンテナンスを行います。眠い時は、意外と入店の音楽に気づかない場合も多いので、知らない間にお客が入店していた、という事態を防ぐことにも繋がります。
実は夜勤でも時給が安い!?
コンビニバイトの時給も立地によって差がありますが、時給の全国平均は980円程度です。アルバイト全体の平均が1,070円程度なので、およそ100円近くの差があります。また、最低賃金もしくはそれに多少上乗せされた程度の時給のコンビニが多いのが現状です。
さらに、一般的に田舎と認識されている都道府県は、それに伴って最低賃金も低い傾向にあります。2021年時点で最下位は高知県と沖縄県の820円、次いで岩手・鳥取・愛媛・佐賀・長崎・熊本・宮崎・鹿児島が821円と1円差です。この辺りの都道府県は一部の地域を除いて、やはり田舎という認識なのではないでしょうか。
この地域の時給と、コンビニバイト全体の時給を比較しても150円近くの差があるので、いくら深夜なので深夜手当がついても田舎のコンビニバイトの時給は安いといえます。都会(東京)などですと高くなりますが、他のバイトと比べるとコンビニは時給が安いバイトと言えるかもしれません。
田舎のコンビニバイトで楽な時間帯のまとめ
田舎のコンビニバイトの特徴や立地による様々な違いをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。基本的な仕事内容は立地にかかわらず同じ内容が多かったですが、ピークタイムや時給、メリットデメリットなど様々な面で違いがあることがお分かりいただけたかと思います。
特に、田舎のコンビニの深夜はワンオペでも支障がないくらいひと気がなく、人間関係が煩わしい方にはうってつけです。ただ、時給に関しては、深夜手当を含めても安い場合が多いので注意が必要です。結論、田舎のコンビニバイトは稼げるかどうかを重視する方には向かないですが、自分に合った働き方を重視する方にとっては適した環境だといえるでしょう。
この記事が、田舎のコンビニバイトを検討されている方にとって有益なものとなれば幸いです。